Nihon Cyber Defence

名和利男氏、日本サイバーディフェンスのCTOに就任:日本のソブリン・サイバーセキュリティ・プラットフォームを主導

日本サイバーディフェンス株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:カータン・ マクラクリン)は、本日、名和利男(なわとしお)氏が最高技術責任者(CTO)に就任したことを発表しました。

名和氏は内閣府、総務省、経産省などの委員を経験するなど、日本のサイバーセキュリティ分野において最も信頼される権威の一人として広く認知されています。今回の就任により、NCDは名和氏のリーダーシップのもと、日本のデジタル主権を強化する次世代プラットフォームの設計と構築に取り組んでまいります。このプラットフォームは、国内法に準拠し、重要インフラから中小企業に至るまで、日本固有の脅威環境に対応する完全日本製のソリューションとして設計され、「ソブリン・ディフェンス」のコンセプトを実効性のある形で実行することを目指しています。

[CTO就任について]

日本のサイバー対応における国家的マイルストーン

サイバー脅威の激化と地政学的緊張の高まりを受け、主権的デジタル防衛は日本にとって戦略的に極めて重要な課題となっています。このような状況下、名和氏のリーダーシップのもと、NCDは国内法に基づき、完全に国内のインフラ上でホストされるプラットフォームの開発に取り組んでいます。本プラットフォームは、国家と連携した脅威アクターからの攻撃や、重要サプライチェーンを標的とするランサムウェアなど、日本特有の脅威に対処できるよう設計されています。

さらに、名和氏がNCDへの参画を決定したことは、日本の価値観、法的枠組み、業務実態に根差した国産ソリューションへの支持が国内で高まっていることを象徴するものであり、日本のサイバーセキュリティ体制の強化に向けた大きな一歩となります。

「日本は、他国で設計されたツールに依存し続けるべきではありません。各国はそれぞれ異なる法律、脅威、文化的背景を有しており、サイバー防衛もまた、その現実に即したものである必要があります。
NCDは単なる新しいツールの開発にとどまらず、実効性のある能力構築を目指しています。真のサイバー防衛とは、その国の法律、原則、そして現実に根ざしたものであるべきです。これこそが、私がこのミッションに参加することを決意した理由です。」

— 名和利男

「アドバイザーとしての7年間を経て、名和氏をフルタイムの社員としてNCDに迎えられたことは、私がNCDの設立を発表した設立記念晩餐会に彼が出席したことを思い起こすと、私個人にとっても非常に意義深い出来事です。
また、名和氏のNCDへの参画は、日本が完全に国内で構築されたソリューションを通じて、デジタルの未来を自らの手で守る意思と能力を示す重要な一歩です。日本のサイバー能力が新たな段階に入ったことを象徴しており、NCDは、国内の専門家が主導し、日本の政策に即した長期的なデジタル主権の確立に向けた取り組みを強化してまいります。」

— カータン・マクラクリン 創設者 最高経営責任者

日本で最も尊敬されているサイバーセキュリティ専門家の一人であり、国内のサイバー防衛政策と運用態勢を形成において重要な役割を果たしてきました。内閣府、総務省、経済産業省などの委員を経験するなど、官民連携、アクティブ・ディフェンス、重要インフラ保護の枠組みを確立する過程で中心的な役割を担い、日本のサイバーセキュリティ戦略の基盤を築いてきています。以下の役職を歴任(一部):

  • 海上自衛隊 電測員・航空自衛隊 信務暗号/通信員→プログラム幹部
  • JPCERTコーディネーションセンター 早期警戒グループリーダ
  • サイバーディフェンス研究所 専務理事/上級分析官
  • FireEye Japan CTO
  • Arbor Networks 名誉技術顧問
  • デジタル・フォレンジック研究会 理事/技術分科会主鎖(兼務中)
  • 情報法制研究所 理事(兼務中)
  • サイバーセキュリティ・イノベーション委員会(JCIC)理事(兼務中)
  • 千葉県警・富山県警等 テクニカルアドバイザー(兼務中)

これらの経験を通じて、日本のデジタル・インフラの設計、統治、保護の在り方に大きな影響を与えてきました。

[新たな発展段階へ]

名和氏のリーダーシップのもと、NCDは新たな発展段階に入り、日本が依存する重要なシステムを保護する「ソブリン・プラットフォーム」の構築に取り組んでいます。このプラットフォームは、国内のMSSPやセキュリティ・プロバイダと容易に統合できるよう設計されており、公共事業や金融、製造業はもちろん、日本経済の基盤を支える中小企業の多様なセキュリティニーズにも対応しています。

お問い合わせ先​

連絡先:ジュリー・ハーベイ(成長戦略部長)
電子メール:press@nihoncyberdefence.co.jp

その他の記事を読む

鳥海晋氏が日本サイバーディフェンスのCOOに就任

NCDは、鳥海晋氏を最高執行責任者(COO)に任命し、日本発のサイバー防衛ソリューションを重要インフラ分野で拡大・展開していくための体制を強化しました。...

ソフトウェアが変える戦争のかたち

ソフトウェア技術の進化により、国家防衛の概念が変わりつつあります。日本や米国、そしてその同盟国が、ソフトウェア主導型戦争とサイバーセキュリティにおけるリーダーシップの変化にどのように対応しているのか、その戦略を探ります。...

UNC3944と企業のトップが認識しておくべき課題

UNC3944の攻撃手法は従来型のランサムウェアではありません。重要セクターは、持続的なアクセス、リアルタイムの業務妨害、IDを狙った攻撃への備えが求められています。...

ロバート・スチーブンソン氏 日本サイバーディフェンスのCROに就任

ロバート・スチーブンソン氏は、日本におけるサイバーセキュリティ、OT、エンタープライズ・テクノロジー分野で培った数十年の経験を生かし、最高収益責任者(CRO)として日本サイバーディフェンスに参画しました。...

RansomHubの崩壊とランサムウェアのカルテル型モデルへの移行:サイバーリーダーが知っておくべきこと

RansomHubの崩壊は、ランサムウェアのカルテルモデルへの移行を示唆している。NCDの名和利男氏(CTO)が、日本のサイバーリーダーが重要分野を守るために知っておくべきことを解説します。...

ジョン・ムーア氏、日本サイバーディフェンスのCFOに就任

NCDは、ジョン・ムーア氏をCFOに迎えました。20年以上にわたり日本やアジア太平洋地域(APAC)を含むグローバル市場を牽引してきたムーア氏が、今後はNCDの財務戦略を指導し、「日本の安全保障におけるサイバーセキュリティ強化」というミッションを推進していきます。...

日本の重要インフラを脅かす中国系APT

Salt、Volt、Silk Typhoonなど中国系APTが日本の重要インフラを標的に。脅威の実態と防御戦略を詳しく解説。...

未来のサイバーセキュリティを担う女性たちの育成

NCDが北アイルランドの首府ベルファストで開催されたEmpower Girlsに出展。全国22校から約600人の女子学生にサイバーセキュリティの体験と職業意識を提供しました。...

NCDとNetcraft社が戦略的パートナーシップを締結

日本サイバーディフェンス(NCD)がNetcraft社と戦略的パートナーシップを締結。リアルタイムでのフィッシング検知とテイクダウンを実現。この企業連携が国内のサイバーセキュリティ強化にどう貢献するのかを紹介。...
Edit Template